猫は太陽の夢を見るか:番外地

それと同じこと、誰かがTwitterで言ってるの見たよ

メモ : 『無彩限のファントム・ワールド』の「付喪神」設定について

 

原作は未読なのであしからず。

 

 

『無彩限のファントム・ワールド』は現在放送中のライトノベル原作アニメである。

制作は京都アニメーション

 

『ファントム』――それは幽霊・妖怪・UMAなど、人々がそれまで"幻"だと思い続けてきた存在。

そのファントムに対抗するため学院に設置された『脳機能エラー対策室』。

そこに所属する一条晴彦は、先輩の川神舞と共にファントム退治に日々悪戦苦闘していた。

そんな彼らの元に、今日もまた依頼が飛び込んでくる――。

魅惑誘惑幻惑の学園異能ファンタジー。

(TVアニメ「無彩限のファントム・ワールド」公式サイト、「STORY」「INTRODUCTION」より)

 

主要登場人物には上記引用にもある主人公の一条晴彦とその先輩・川神舞の2人の他に、ファントムを吸い込む能力を持つ和泉玲奈、妖精のファントム・ルル、『歌声』を響かせて戦う能力者・水無瀬小糸、『脳機能エラー対策室』顧問の姫野アリス...などがいる。

 

『無彩限のファントム・ワールド』は、従来は幽霊や妖怪として一般に実在しないものとして扱われていた『ファントム』の存在が、特殊なウイルスの蔓延によって誰の目にも認識できるようになってしまった世界が舞台となっている。

 

で、第1話及び第2話において、「付喪神」と称される『ファントム』が登場した。

フィクションにおける付喪神キャラクターの例として、それらの概要をここにメモ的にまとめておこうと思う。

 

 

電柱のファントム

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(『無彩限のファントム・ワールド』第1話「ファントムの時代」より)

第1話に登場したファントム。

3体一組で延々とリンボーダンスを踊るだけで基本的には無害だが、近辺に電波障害を発生させ問題となっていた。

また、電線部分から電撃を出す。

 

以下、第1話の会話より。

川神「あの電柱ってこの山で伐られた材木で作られたらしいの。それがファントムになって帰って来たってこと見たい」

川神・和泉・ルル「付喪神?」

一条「そう、あれは人間に棄てられた道具類が恨みを持って変化した妖怪です」

一条「昔この山では伐り倒した木を供養する踊りを踊っていた」

一条「今彼らは自分たちでそれを踊っているんじゃないでしょうか」

ルル「でもなんでリンボーダンスなわけ?」

一条「リンボー(辺獄)というのはキリスト教でいうこの世と天国の狭間の世界のことなんだ」

一条「役目を終えて昇天したいのにできない、そんな哀しみをファントムたちはリンボーダンスで表現しているんじゃないだろうか」

和泉「キリスト教のリンボー(辺獄)…それがリンボーダンスの語源なんですか?」

一条「いや、何の関係もないけど」

ルル「ウソかよ!?」

 

本編ではこの会話のあと、付喪神の気を晴らすためと言って例のリンボーダンスシーンがある。

「退治する側が踊る」という要素に加え、人間に恨みを持つ電気属性のある木(材木)の妖怪...というと、単なる付喪神キャラクターというより、もしかしてこれは『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する「逆柱」のオマージュなのでは? という気がするのは考え過ぎだろうか。考え過ぎだろうな。

 

 

 

警備ロボットのファントム 

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(『無彩限のファントム・ワールド』第2話「迷惑UFOをやっつけろ!」より)

第2話に登場したファントム。

阿頼耶識社の廃工場でかつて稼働していた警備ロボットがファントム化したもの。

無数のドローンのファントムを操り、スピーカーから強力な音波を発することができる。

 

以下、第2話の会話より。

和泉「一条君、今のファントムは何だったんでしょう。また付喪神ですか?」

一条「多分。でも、増殖したり自己進化したり、こないだの電柱とはまた別の種類だと思う」

どうやら「付喪神」にもいろいろと種類があるらしいことが伺える台詞。

ロボットの「付喪神」という存在がすんなり受け入れられているあたりが、昨今の付喪神キャラクターの多様化を感じさせる。

 

 

まあ、作品の性格として考えると、上記の「付喪神」の説明と、出現した『ファントム』の本来の設定とは実はなんの関係もなくて、高校生である主人公が大雑把な知識を披露しているだけである...という可能性もありうる。あまりこれ以上突き詰めることもできないだろう。

また、原作小説を読めばもう少し何か言えるのかもしれないが、最終的に設定が原作通りとなるかどうかも現時点ではわからない。今後のアニメの展開を見てみるしかないかなという感じか。

 

 

第1話のような、よくあるもっともらしい説明を茶化す感じは好きだが、公式サイトを見るとわりと真面目に錯覚の話とかしてるしこのままバカアニメ路線では進まないのかな~。

 

 

morita1100.hatenablog.com

 

 

ライトノベルの大化の改新ネタ : 石川博品『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』、野﨑まど『ファンタジスタドール イヴ』

 

思いつきメモ。 

 

大化の改新 645年中大兄皇子中臣鎌足らの協力をえて蘇我氏を打倒して開始した政治改革。孝徳天皇のもとで中大兄が皇太子として実権をにぎり、大化の年号の制定、難波宮への遷都、646年の改新の詔の発布を行った。皇族・豪族による土地・人民の私有と氏姓制度による官職の世襲を打破して、唐の律令制度を模範とする公地公民の中央集権国家をめざした。”

(日本史用語研究会『四訂 必携日本史用語』実況出版,2009年,29頁)

 

 

2ちゃんねるTwitterで『走れメロス』や『山月記』がしばしばコピペ的にパロディになるように、ライトノベルにおいても、学校の授業に出てくる内容というのはネタにされやすい。

 

だいたいどの教科書にも載っていて、かつ学校の試験によく出るたぐいの知識というのは多くのひとの(とくにその主要読者である中高生の)共通の了解が得られやすいからだ。

 

たとえば日本史を習えば必ず出てくる歴史上の事件――「大化の改新」もそういった“よく使われる”ネタ元のひとつであるだろうそういう話の流れなら冒頭で引用するのは山川出版の『日本史B用語集』のほうが適切なのでは? というツッコミは横においておく。手元になかったのだ。許せ)

 

バカとテストと召喚獣の第1巻に大化の改新の年号暗記ネタが出てきたり、田中啓文UMAハンター馬子』という伝奇作品があったりと、探せば他にもいろいろあると思う。

 

UMAハンター馬子―完全版〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

UMAハンター馬子―完全版〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

さて、そこで標記の件である。

 

石川博品『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』ファミ通文庫エンターブレイン,2011年)。

野﨑まど『ファンタジスタドール イヴ』ハヤカワ文庫JA早川書房,2013年)。

 

ライトノベルSFであるという点を除いてストーリー的にはほぼ接点のない上記二つの作品であるが、どちらの作品も登場人物(や学校等)の名前の元ネタを大化の改新の関係人物や地名から採っている。

 

 

ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)

ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)

 

 

では、上に挙げた両作品の作中では実際にどの人物が何を元ネタにしているのか?

簡単な紹介とともに列記して比べてみたいと思う。

 

石川博品『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』

1.中野太一(なかのたいち)  主人公。“東京飛鳥学園高校二年生。いわゆる「冴えないボク」”。作中では「キング・オブ・クズ」と称されている(がいうほどクズでもない)。名前の元ネタは中大兄皇子皇太子
2.カマタリ・ナカトミーノ・ディ・ムラージ  通称カマタリさん。太一に曽我野三姉妹を攻略させるため、2655年の日本から現代にやって来た。イタリア系日本人。17歳。アヒル口。名前の元ネタは中臣鎌足
3.曽我野笑詩(そがのえみし)  いわく、“曽我野三姉妹の次女。東京飛鳥学園高校No.1美少女(ドリームガール)”。名前の元ネタは蘇我蝦夷。 
4.曽我野入香(そがのいるか)  いわく、“曽我野三姉妹の三女。東京飛鳥学園中学二年生”。名前の元ネタは蘇我入鹿。 
5.曽我野由真子(そがのゆまこ)  いわく、“曽我野三姉妹長女。甘檮学院大学二年生”。名前の元ネタは蘇我馬子
6.山背(やましろ)  太一のクラスメイトの男子生徒。カマタリさんが現代に居続けるために時空のはざまに放り込まれたうえ自身に関する記録や記憶を上書きされた。名前の元ネタは山背大兄王。 
7.三輪(みわ)  太一のクラスメイトの男子生徒。名前の元ネタは豪族の三輪氏か?
8.物部(もののべ)さん  太一の家のお隣さん。カマタリさんが現代での仮の住まいを得るために急な転勤を余儀なくされ引っ越していった。名前の元ネタは蘇我氏に滅ぼされた豪族・物部氏。 
9.中野大海(なかのひろみ)  太一の弟。東京飛鳥学園中学二年生。名前の元ネタは中大兄皇子実弟大海人皇子。 

※東京飛鳥学園  太一たちの通う学校。高校と附属中学がある。学校名の元ネタは飛鳥時代もしくは飛鳥浄御原宮か。
※甘檮(あまかし)学院大学  曽我野由真子が通う大学。女子大。学校名の元ネタは蘇我氏の邸宅があった甘檮岡(あまかしがおか)
※東方(あずまの)大学  甘檮学院大学との単位互換制度を実施している大学。学校名の元ネタは蘇我氏の護衛職であった東方儐従者(あずまのしとりべ)か?
※UNEBIグループ  作中の未来世界においてアジア最大の財閥。UNEBIグループの総帥が曽我野由真子の夫となる。名前の元ネタは大和三山の一で蘇我一族の本拠地であった畝傍山か?

ほかに、曽我野入香のクラスメイトとして登場する、宮津千尋(みやつちひろ。通称ロビコ。太一いわく“烈海王みたいな三つ編みの子”)、山野辺珠美(やまのべたまみ。通称ムーピー。太一いわく“おむすびみたいな子”)の2人については元ネタがすぐに思い当たらなかった(山野辺珠美の名字は山辺の道からだろうか?)。

蛇足だが、『クズがみるみるそれなりになる~』では、主人公・中野太一(≒中大兄皇子)に対して元ネタの史実からすると重要に思えるポジションの弟・大海(≒大海人皇子)がいる。彼は物語の本筋にはまったく絡んでこないが、作者のTwitterによると一応続編の構想があったらしく、ヒロインと弟が入れ替わるストーリーになる予定だったらしい*1

 

 

■野﨑まど『ファンタジスタドール イヴ』

1.大兄太子(おおえたいし)  主人公。大学で理論物理の研究をしていたがやがて川越研究所へ移りファンタジスタドールのデバイスとカードの開発者となる。名前の元ネタは中大兄皇子皇太子。 
2.入鹿(いるか)  大兄が小学校六年生の頃に出会ったクラスメイトの少女。名前の元ネタは蘇我入鹿。 
3.笠野志太郎(かさのしたろう)   大兄と大学の学部時代の研究室での同期の学生。名前の元ネタは吉備笠垂(きびのかさのしだる)か?。 
4.中砥生美(なかとうみ)  大兄の研究室の後輩の女性。名前の元ネタは中臣氏。 
5.遠智要(おちいらず)  大兄の研究上の盟友であり複雑系等の情報の分野を専門とする。アメリカからの帰国子女。名前の元ネタは遠智娘(おちのいらつめ)

 

記事を書きながら気づいたが、『ファンタジスタドール イヴ』の登場人物の紹介はニコニコ大百科の記事が詳しい。

アニメ『ファンタジスタドール』には日本古代史関連のネタがちらほら見られるようだが、大兄太子(≒中大兄皇子)と遠智要(≒遠智娘)の後継が鵜野うずめとささら(≒鸕野讚良(うののささら))であったという設定がどのあたりの段階で織り込まれたものなのかというのは気になるところ。

 

それで、これら2つの作品の登場人物の元ネタを比べて何が分かるのかというとまず気づくのが以下2つの共通点だ。

 

・両作品とも、主人公の名前のファミリーネームを「中大兄皇子」、ファーストネームをその地位であった「皇太子」から採っている(「中野太一」と「大兄太子」)。

・両作品とも、ヒロイン――メインの女性キャラのひとりであり主人公と親しい間柄になりながらも最終的に恋愛関係になることはない――の名前を「中臣鎌足」から採っている(「カマタリ・ナカトミーノ・ディ・ムラージ」と「中砥生美」)。

 

 

 大化の改新がモチーフとなっている以上、とくに乙巳の変を起こした主要人物である中大兄皇子中臣鎌足が主役のポジションにいることは当然といえば当然なのだが主人公の名前の付け方まで似通っている点は面白いかもしれない。

 

 では、ここから導き出される結論として何があるかというとここまでだらだらと書いておいてなんだがあえて言うべきようなことはあまりない。

『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』はリアルギャルゲー系時間SFラブコメ。『ファンタジスタドール イヴ』はアニメの公式スピンオフとして書かれた『人間失格』テイストの中編SF。

一部設定に同じネタ元があるというだけで本来全く関係のない作品だからである。そりゃそうだ。

 

設定の元にとなったネタを知らなくとも十分面白いし、また中高生でも元ネタを探りやすいという点で両者ともひじょうに優れた作品であろうと思う。

 

 

オチはない。

 

 

 

最近観た映画 : 『独裁者と小さな孫』、『ガラスの花と壊す世界』、『傷物語Ⅰ 鉄血篇』

『独裁者と小さな孫』


映画『独裁者と小さな孫』予告篇

1月4日に観た。

話の流れは基本的にロードムービー形式であり、個々の場面の画面づくりが美しいのはもちろんなのだけれど、やはり秀逸なのはラスト。

独裁者が復讐の暴力に打ち滅ぼされたのかどうかはぼかされたまま、小さな民主主義のダンスに希望を見いだそうとするところに強いメッセージを感じる。そういう意味ではとても理解のしやすい作品だといえるだろうか。

 

『ガラスの花と壊す世界』 

ガラスの花と壊す世界 Premium Edition [Blu-ray]

 1月11日に観た。

人類滅亡後の世界らしいという設定は事前情報として知っていたのだが(というかその設定に惹かれて観に行ったところもあるのだが)、いざ話が始まってみるとそういった前提となる世界観がなかなか語られない。プログラムの少女たちがどこまで続くかも分からないふわふわとした空間で漂う。

しかし全編を通して見ると織り込まれた設定はむしろ多く、時系列も前後するため咀嚼しきれない部分もあった。

とにかくキラキラした美しい風景が次々移り変わり映像的には飽きさせない。

キャラデザと声優目当てで行っても充分楽しめるしむしろそこがメインだともいえる。

個人的にはとくに、すでに多くのヒット作品に出ている種田梨沙佐倉綾音に比べ相対的にまだ聞き馴染みの少ない花守ゆみりの演技に浸ることができたのはよかった(『ローリング☆ガールズ』好きとしてはなおさら)

オリジナルアニメ映画としては好印象。

 

傷物語Ⅰ 鉄血篇』

傷物語 涜葬版

 1月20日に観た(パンフレットはすでに売り切れだった)

TV版のアニメ〈物語〉シリーズは、その冗長ともいえる長台詞と抽象化されたアクションシーンが特徴のひとつであるといえる。

TV版では番組の尺の関係もあってか、原作の台詞をなるべく詰め込だ結果として登場人物がみな非常に早口になっていたが、いっぽう今回の劇場版ではTV版に対して極端に台詞が少なく言いまわしもゆっくりとしていた。何より阿良々木君のモノローグがほとんどない。

そういった点では西尾維新原作の映像作品の中でも、現状ある側面においてはもっとも「西尾維新らしさ」が抑制された作品ともいえるかもしれない。

 

 

 

「そど子、ごも代、パゾ美、とは随分ね」 : ソドムとゴモラをモチーフにしたキャラクターのネーミングに関するメモ

 

 

 思いつきメモ。

 

アニメ『ガールズ&パンツァー』には「そど子」「ごも代」「パゾ美」というあだ名の風紀委員3人組が登場する。

作中設定では本名に基づくあだ名である(ということになっている)とはいえ、ある意味で秀逸で、ある意味でひどいネーミングだが、フィクションにおけるこのような命名の類例として、十文字青ライトノベル『全滅なう』(一迅社文庫,2011年)に出てくる“堕ちた死神”そど美、“終末の獣”ゴモ蔵という2例のキャラクターが挙げられる。

なお、『全滅なう』の刊行は2011年9月、『ガールズ&パンツァー』の放映開始は2012年10月なので、世に出た順では『全滅なう』のほうが1年ばかり早い(だから前者が優位になるということではなく、あくまで発表順として先行するという話)

「ソドム」「ゴモラ」を元ネタとしたフィクションのキャラクターはいろいろあるが、あえて日本名っぽくしている例はあまり見当たらず、また検索しても上記の両作品を並べている文章が出てこなかったのでここに書き記しておく。 

 

 

全滅なう (一迅社文庫)

全滅なう (一迅社文庫)

 

 

【備忘録】今年見たアニメをだいたい一言で振り返る2015・後半期

 

前記事の続き。

順番はおおむね放映時期順。

基本的に最終回まで見た作品を取り上げている。

えとたまとパンチラインを見なかったのが今年の心残り。

 

・『ロボットガールズZプラス

ロボットガールズZプラス [DVD]

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ギャグの切れのよさは1期のほうがあったように感じる。

キャラクターが増えた分、全体がややおとなしくなった印象。

 

・『てーきゅう 5期』、『てーきゅう 6期』

てーきゅう 5期 [Blu-ray]

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 そこにあることが当然であるかのような存在感はもはや空気の如きである。

 

・『だんちがい』

だんちがい [DVD]

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面白かったのでもう少し長い尺で見たかった気も。

今年は5分の短編(かそれ以下)の枠が増えた気がする。

 

・『洲崎西 THE ANIMATION』

洲崎西 THE ANIMATION [DVD]

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なぜアニメ化したのか!? という印象が第一だったが、ネタの作り込みというか全体的クオリティとしてはよく出来ていたのがまた。

 

・『がっこうぐらし!』

がっこうぐらし!第5巻 (初回限定版) [Blu-ray]

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原作未読視聴者に衝撃を与えた第1話はやはりインパクトがあった。

話題性で言えば随一だけども、既存の日常系作品やゾンビ映画を取り込み咀嚼した内容もよかった。

ゾンビパニックものの歴史に刻まれる作品だった。

 

・『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』

方々での評価はいまいちだったようだが、個人的にはわりと好きだった。

主人公がなかなか戦う決意をせずどっちつかずな態度を続けていたのがじれったかったと言われれば事実。

 

・『ビキニ・ウォリアーズ』

 作中で描かれているのは明らかにただのビキニよりも露出が多くただの布に見えるがあくまでビキニアーマーであるのだと言い、そもそもビキニアーマー自体が本来のアーマーの役割を果すものでなく、ビキニとは...アーマーとは...という疑問を突きつけられるがそんなことを考える間もなく4分が過ぎていくハイコンテクストな作品。

 

・『空戦魔導士候補生の教官』

夏のライトノベル原作枠。

制作会社がディオメディアでかつ監督が『俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している』、『聖剣使いの禁呪詠唱』のひとというのだから期待せずにはいられないし実際期待通りのアトモスフィアが体験できた。

アニオリ回が原作を補完しつつよくできて面白かった稀有な例。

 

・『干物妹!うまるちゃん

室内でごろごろしてるシーンが多いのにのもかかわらず動画工房制作らしくよく動いていて、そういったそれぞれのキャラが動いているシーンこそが魅力だった。

OPのインパクトが印象的。

 

・『乱歩奇譚 Game of Laplace

後半のメインとなる「怪人二十面相」では大衆における正義や法の裁きの正しさを問うことをテーマとしていたが、同時期に放映されていた『ガッチャマン クラウズ インサイト』に推し負けていた感が否めない。

影男のエピソードはそれなりの猟奇性がありまた救いがなくまた影男自身のキャラも特徴があり、際立ってよかった。

 

・『ワカコ酒

アニメ「ワカコ酒」 [Blu-ray]

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沢城みゆきの好演を楽しむアニメ。

 

・『WORKING!!!』

安定の第3期。

ここまでぶれずに面白いのも素晴らしい。

1期からずっと続けて見てきていたのでこれまでのストーリーが一気に収束していく最終回はグッとくるものがあった。

 

・『オーバーロード

オーバーロード 6 [DVD]
 

「お、普通に強い魔王が妹でもアルバイターでもなく真面目に世界征服活動してる! すごい!」と何か間違った方向に興奮して見ていた。

 

・『わかば*ガール』

わかば*ガール 第1巻(初回限定版)(イベント優先販売抽選申込券封入) [DVD]

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ウルトラスーパーキャッキャウフフアニメ。

 

・『ミス・モノクローム -The Animation- 2』、『ミス・モノクローム -The Animation- 3』

第1期にあったような不条理系ギャグと比較的まともなストーリーがシャッフルで現れ視聴者を混乱させるがそれが持ち味のアニメだった。

一貫性をつらぬき通しているふうを装うのかと思いきや3期後半になってOPEDを換えてくるという自由さ。

2と3を分ける意味とは。

 

・『うーさーのその日暮らし 夢幻編』

前シリーズは見てなかった。

ミス・モノクロームがシーズンを重ねるにつれて普通のストーリーアニメ然としてくるのに対して独特な不条理を描き続けた。

 

・『おくさまが生徒会長!』

おくさま劇場、光であり闇。

 

・『六花の勇者

六花の勇者 6 [DVD]

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ファンタジーRPG的世界観でミステリーをやるという原作の意図をじっくりと昇華していて見応えがあったが、少しじっくりやり過ぎた感もあった。

しかし丁寧にやってくれた分、シーンひとつひとつが見どころのようになっていて重厚さがあった。

 

・『城下町のダンデライオン

アニメはリアルタイムではたいてい1話1回しか見ないのだが、ひさしぶりに1話を2,3回見てしまった作品。

しかし何がそんなに自分の琴線に触れたのか未だによくわからない。

  

・『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』

次期待機組。

原作は未読だし2クール目の出来を見てみないとなんとも言えないところがあるが、楽しんで見れた。

OPEDが好きだった。 

 

・『Charlotte』

面白く見ていたが、おおかたの評判として後半の急展開が不評だったし、実際急だと感じた。

2クールくらいの余裕が確保されていればまた違ったのかもしれない。

 

・『下ネタという概念が存在しない退屈な世界

いい意味で大真面目に作られた馬鹿アニメだったが、世情を省みると実はあまり笑っている場合でもないのかもしれない。規制ネタはアニメ映えする。 

アンナ会長がはまり役だっただけに訃報がなお惜しまれる。

 

・『ガッチャマン クラウズ インサイト

「GATCHAMAN CROWDS insight」Vol.1 DVD

「GATCHAMAN CROWDS insight」Vol.1 DVD

 

前作に引き続き「ガッチャマン」をモチーフに、正義とは、そして世間を覆う「空気」やそもそも民主主義とは何かを問うことをメインテーマとしていた。

わりと硬派なテーマをやわらかい絵柄でやっている。

というかデザインが好き。

 

・『戦姫絶唱シンフォギアGX』

前シリーズを見ていなかったがニコニコ動画でコメント付きで見ていたこともあり、あまりそのことを妨げには感じなかった。

ノリと勢いでぶっちぎる爽快感がよかった。

 

・『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!』

作画がすごいのはさすがのSILVER LINK.

話がなかなか本題に入らなかったり、第1期から続く謎の10話構成等気になる点はあるはずなのだがそういったことへの不満がほとんど聞こえてこなかったのが一番の謎。

4期もあるそうだが、サファイアの声はどうなるのだろう...。

 

 ・『ランス・アンド・マスクス』

「今期のロリコンアニメ」、「どことなく『ハヤテのごとく!』っぽい」、「増殖する謎仮面騎士」、「本当は騎士になんてなりたくないけどみんなを守るためには戦わなければならない...!という主人公の葛藤」、「意外とアクションシーンがよい」...et.評判や見どころはいろいろとあるが、このアニメで何より特異なのは、これといって変身設定があるわけでもないのにとくに説明のないまま視覚的に馬と人間体を行き来する〈白姫〉というキャラクターの存在であろう。ああいう描き方もありなんだなというのはある意味衝撃だった(ただのゴリ押しでは?という声が聞こえなくもないが...)

 

・『終物語』

長い会話パートとアクションシーンのメリハリの見せ方はさすがだし、「終」と言いながらなかなか終わらない〈物語シリーズ〉を安心して見続けられる要因でもある。

とくに今回はミステリ仕立ての前半の老倉育編「おうぎフォーミュラ」「そだちリドル」「そだちロスト」と、伝奇アクションを含む後半の忍野忍編「しのぶメイル」とが好対照だった。

「おうぎフォーミュラ」→「そだちリドル」→「そだちロスト」→「しのぶメイル」と進むにつれて次第に物語の舞台が学校の外での出来事に展開していく感じも分かりやすくていい。

 

・『学戦都市アスタリスク

分割2クールの前半。

2015年秋アニメのうち〈魔法×学園×日本刀〉の要素を持つライトノベル原作アニメは『学戦都市アスタリスク』、『落第騎士の英雄譚』、『対魔導学園35試験小隊』の3作品があるが、他の2作品ではライトノベルヒロインに鉄板(?)の「ブラコンの妹」が幅を利かせているのに対し、『学戦都市~』では主人公が姉の呪縛の影響下にあることがストーリーの重要なファクターとなっていた。

主人公が学校でハーレムラブコメしているあいだに、裏で実はいろいろな陰謀が渦巻いていていろいろな人物が思わせぶりなことを言っているというのがこの作品の魅力のひとつだと思うのだが、ただ、ハーレムラブコメである以上仕方がないのかもしれないが、どうも主人公のキャラがやや弱い気がした。

 個人的には第3話ラストで主人公がヒロインのピンチに駆けつける道中、夕暮の町を背景に走っているシーンが「都市で戦っている」雰囲気が出ていて好き。

「学戦都市」というからには、都市のどのエリアで何が起こっているのかをもっと明示するアニメでもよかったようにも思う。

 

・『おそ松さん』

おそ松さん 第一松 [DVD]

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「伝説の第1話」などの、ある種「狙い過ぎ」ともいえるマーケティング手法は好みが分かれそうだが、そういった話題性抜きにしても面白い。

振り返ってみると、ヤッターマンガッチャマン、おそ松くん、ルパン三世セーラームーンet...と2015年は過去作に題材を採った新作アニメが多かったが、そのなかでも、原点回帰でもなくまた大胆なアレンジでもなく、明らかに毛色が違うのがわかる。

 

・『不思議なソメラちゃん』

不思議なソメラちゃん [DVD]

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アニメ化したことで原作よりカオスさが増しているということらしいが、こういうギャグは好きなのでもっとやってほしい。

 

・『すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

小説『すべてがFになる』と〈四季シリーズ〉を原作とし、両作品が交互に描写される。

本格ミステリ小説を映像化するのは難しいだろうと思ったが、実際見てみると結構場面転換が多い作品だったのだなと気づかされる。

原作の筋をなぞりつつ、変更すべきところは変更し、よりアニメとして映える展開を選択していたと思う。

 

・『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』  

分割2クールの前半。

昭和のアニメ特撮史そのものがメタ的・寓意的に取り込まれている脚本家・會川昇の秘蔵っ子企画(...らしい)

時系列が幾度も前後する方法も比較的目新しい。

毎回盛り込まれた要素が大量で情報の処理が追いつかなかったがそれが楽しい。

キャラクターデザインのいくつかが氷川へきるだと聞いていまいちピンと来ていなかったのが、人間衛星アースちゃんが出てきて「うわー!キャラクターデザイン:氷川へきるだ!」ってなったよね。 


・『温泉幼精ハコネちゃん

温泉幼精ハコネちゃん DVD

温泉幼精ハコネちゃん DVD

 

 可もなく不可もなく。個人的にコミックメテオにはがんばってほしい。

 

・『小森さんは断れない!』

尺を長くして最初からラブコメ感を売りに出していく方向でもイけた気がするが、この短さだからこそのこの作品というのもあったのだと思う。

主題歌が好き。

 

・『VALKYRIE DRIVE -MERMAID-』

ただのおっぱいアニメかと思いきや、過去作品の要素を贅沢に取り込みギミックやアクションシーンのレベルが高かった。でも、おっぱいアニメだ。

 

・『俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件』

マンガやアニメにはキャラクターのテンプレートとしてしばしば「極端に世間知らずなお嬢様」が出てくることがある。そして、ハーレムラブコメの作劇には複数出てくるヒロインをいかに個性的なキャラクターに描き分けるかがポイントのひとつとなる。

それならいっそ出てくるヒロイン(ほぼ)全員をそういった「世間知らずのお嬢様」にしてしまったらどうなるだろうか? ...という前提の発想からしてじゅうぶんヤバいがこれがアニメになったことでヤバさが加速している。

いかに頭の悪いものを作るかに頭を使ってる感じがよかったが、おそらく原作では描かれていたであろう展開や要素をちょいちょい省略しているようで、そのことでストーリーがよりよくわからない感じになっていたのもまた味があった。

ダンディ坂野があまり躊躇いなく前面に出ているのもカオス感を増している。

 

・『かみさまみならい ヒミツのここたま』

TVアニメ「かみさまみならい ヒミツのここたま」OP主題歌「ころころここたま!」/ED主題歌「ここんぽいぽいここったま!」

TVアニメ「かみさまみならい ヒミツのここたま」OP主題歌「ころころここたま!」/ED主題歌「ここんぽいぽいここったま!」

 

女児向けアニメだが、ニコニコ動画で配信しているので見ている。

ここたまたちの破天荒な活躍が楽しいが「他のひとに見つかってはいけない」という制約ゆえ主人公が無駄に苦労している気がする。

 

・『ハッカドール THE あにめ~しょん』

ハッカドール THE あにめ~しょん 第1巻 [Blu-ray]

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毎回ネタが多すぎてツッコミが追い付かない怪作。

実験的なテーマや30分枠だとやりにくいような挑戦的な回もあって独特。

 

・『影鰐ーKAGEWANI-』

影鰐-KAGEWANI- [DVD]

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いつ稗田礼次郎が出てきても驚かないぞという心持で見ていたが、ドキュメント風でもある凝った造りはやはり短編の枠だったから出来たものだろう。

怪物性、「深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」というテーマがよく伝わるラストだった。

 

・『ご注文はうさぎですか??』

ご注文はうさぎですか?? 第1巻 (初回限定版) [Blu-ray]

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1期は淡々としていた印象があったのだが2期になってネタ感というかギャグ要素がだいぶ増したように感じる。

 

・『ワンパンマン』

ドラゴンボール的な「強い敵を倒すとより強い敵が出てくる」展開や昨今流行りらしい「俺TUEEEE」な作品を踏まえたうえで見るべきアニメといえるのだろうし、作中一強の主人公がヒーローとしてどう戦うのかというテーマを考えるのも楽しいが、アクションシーンの美麗さや漫画原作を意識した絵作りの巧みさだけを見ていても充分に見応えがあった。

 

・『落第騎士の英雄譚』

ライトノベル原作枠。〈魔法バトル×学園×日本刀〉でかつ学生同士のトーナメント戦がある等の点で『学戦都市アスタリスク』と比べられるが、アクションシーンはこちらがより迫力が感じられた。

説明を排するテンプレ展開やモノクロ演出等によって「自分の過去と向き合い逆境に抗する主人公」というテーマを分かりやすく打ち出すことに成功していた。

 

・『進撃!巨人中学校』

進撃!巨人中学校 1 [DVD]

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原作を追っていないのでいまいちネタを理解しきれていない。

これ、リアル中学生のときに見たほうが体感的に面白いやつでは。

 

・『ゆるゆり さん☆ハイ!』

1期、2期から制作会社が変わって、より原作の設定や雰囲気が重視された。

それによって前期のギャグアニメを押し出した面は後退し、全体的に百合百合しさが増した。

どことなく薄暗い室内描写や高岡を中心としたロケーションのリアルな地方都市の美術に独特の頽廃感が漂う。

 

・『コメット・ルシファー』

こういう少年少女冒険活劇は好きなのだけれども、登場人物たちの行動原理というかそれぞれの行動の動機づけがいまいちはっきりしてこなかった。主人公の鉱物マニア設定とかもっと活かせたんでないの? とか思うところはある。

最終話が随分駆け足だったのももったいなかった気がする。

ド・モン、「主人公のお父さんポジションで元軍人のカフェのマスター」って要素だけだと『ご注文はうさぎですか??』のチノパパ(タカヒロ)と同じだし、どうして差がついたのか...。

 

・『対魔導学園35試験小隊』

設定だけを取り出せば、今期の『学戦都市アスタリスク』、『落第騎士の英雄譚』と同じく〈魔法×学園×日本刀〉の要素を合わせ持つライトノベル原作アニメだが、上記2作品がバトルは学生同士のトーナメント試合(そして大抵の場合において専用のスタジアムがある)である一方、『対魔導学園~』では毎回別個の敵との戦いを通して各ヒロインを攻略していくスタイルという点で異なる。どちらかというとダークファンタジーの色が強く、荒廃した市街地の様子など何気に背景美術に力が入っているのもよかった。

 

・『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』

骨描写の監修がたいへんだろうなと思わせるアニメ。

また、舞台となっている旭川のロケーション取材がかなり綿密に行われている感じがする。

出来過ぎといえるくらいよくまとまっていたし次期をにおわせる終わり方だったが、さて。 

 

・『あにトレ!EX』

あにトレ! EX [Blu-ray]

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いっしょにとれーにんぐ』とは関係ないらしいが大丈夫なのか。

主題歌が耳に残る。

 

・『弱酸性ミリオンアーサー』

拡散性ミリオンアーサー 画集 VOL.2

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ライブ感というよりは刹那感がある。元ネタの『拡散性ミリオンアーサー』のほうをほぼ知らないので劇中何が起こっているのかよく把握できないが、元を知っていても多分よくわからない気がする。

 

 

 

今期はラストが尻切れトンボな印象の作品が多々あったように思う。

来期に期待したい。

(ギリギリ年内に間に合った...)

【備忘録】今年見たアニメをだいたい一言で振り返る2015・前半期

 

雑なアニメ語り記事だ気をつけろ!!

 

今年一年で自分がどのアニメを見たのかのメモ。

そのため口調がぶっきらぼうになっているが備忘のためにということでご容赦。

順番はおおむね放映時期順。

基本的に最終話まで見たものについて書く。

 

・『SHIROBAKO』

【Amazon.co.jp限定】SHIROBAKO 第1巻 (オリジナルデカ缶バッチ付 )(初回生産限定版) [DVD]

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 胃が痛くなる系お仕事アニメ。

それまで断片的になんとなく語られていたアニメ制作業界の工程や裏事情への関心についてアニメファンの間に一定レベルのコモンセンスを形成せしめた。

 

・『アブソリュート・デュオ』 

OPが本編より躍動感にあふれていた。

結構楽しんでみていたはずなのにヒロインがカワイイ以外の記憶が曖昧。

 

・『幸腹グラフィティ』

食戟のソーマ』と並ぶ、今年の料理リアクション芸アニメ。

「メシの顔」演出が果たした成果は大きい。

 

・『聖剣使いの禁呪詠唱』

 2015年ライトノベル原作アニメの中でもである意味レジェンド級の存在感を誇る。

明らかに作画が間に合っていないシーンとどこまで「あえてネタでやっている」のかわからないシーンが前後し視聴者をハラハラさせた。

次回予告等で自らネタにしていたセリフ「思い...出した...!」は、アニメ放映終了後も一部アニメ実況民の間で流行語みたいになっていたのが印象に残る。

 

・『みりたり!

みりたり! [DVD]

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 ドタバタ感がよかった。

そちらの方面の知識がないので、肝心のミリタリーネタが実際どの程度盛り込まれていたのかが気になる。

 

・『ローリング☆ガールズ』

かなり好きな作品。

都道府県が独立国家として群雄割拠する日本列島を舞台とする少女たちのロードムービーストーリーという世界観だけでも面白かったが、毎回物語の舞台が異なるのにもかかわらず背景美術が凝っていたのがすばらしい。

 

・『アルドノア・ゼロ』

アルドノア・ゼロ 10 [DVD]

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分割2クールの後半。前半が地球編だとしたら後半は宇宙編か。

アクションシーンと音楽がとても印象的だったロボットアニメ。

あるいはヤッターマン的ビックリメカで宇宙戦争をしたらどうなるかという試み。

 

・『探偵歌劇 ミルキィホームズ TD』

 ミルキィホームズは3期(『ふたりはミルキィホームズ』)から見始めた口なのだがあまりそれを意識することなく楽しめた。

深夜向けニチアサアニメという印象(何を言っているのか)。第1期、2期も見たい。

 

・『アイドルマスター シンデレラガールズ

 胃が痛くなるアイドルアニメ。

とくに物語後半、いわゆるよくいわれる単話通過的な「欝展開」ではなく、アニメの美少女がわりとリアルな鬱の初期症状に陥っていくさまを淡々と描いたことで記憶に残る。

 

・『艦隊これくしょん艦これ-』

 主にゲームの既存ユーザーを中心とした視聴者各方面から非難紛糾だったことで話題になってしまった作品。

いつの間にかハードルが上がってしまっていたが、“ソーシャルゲームのアニメ化”としてはそう悪くはなかったと思うのだがなあ。

 

・『ユリ熊嵐

 高度に発達した百合は魔法とも科学とも区別がつかない。

 

・『冴えない彼女の育て方』

 2期待機勢。

まさかのノイタミナ枠で放映されるとは...というのを公式がさんざんネタにしていた作品。

2015年太ももフェチアニメ・オブジイヤー

 

・『夜ノヤッターマン

過去の名作アニメの世界の「後日譚」を描く。

作画の崩れが見られた箇所もあったものの、おおむね好印象だった。

幼女ドロンジョ様という新概念が提示されたことで一部の界隈がざわついたであろうことは想像に難くない。

 

・『アニメで分かる心療内科

 アニメで分かる(大嘘)。

CV.三木眞一郎のツッコミを楽しむアニメだった。

 

・『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』

 ウェブで公開されるや原作ファンかどうかにかかわらず波紋を広げた。

第一印象としてはひと昔前のフラシュアニメに『サムライジャック』と『キルラキル』を足してさらに濃い何かを注いだ何か。

TV版はいったいどうなるのだろう。

 

・『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』

 「例の青いヒモ」ブームを巻き起こしたことで特筆される(...と特筆しておかないと忘れてしまいそうなのであえて書いておく)

見てたときは面白かったし、『ドルアーガの塔』等のRPG作品の系列につらねられるが、特別何がよかったのかというとよく思い出せない。

 

・『長門有希ちゃんの消失

 リボルド作品を『涼宮ハルヒの憂鬱』のキャストをそのまま引き続きアニメ化。

前半はややたるさもあったが第11話以降はアニメでやる意味が大いにあったと思わせた。エンドレスエイトをオチに持ってくるのはズルい。

 

・『山田くんと7人の魔女

『山田くんと7人の魔女』 Vol.1 [DVD]

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 展開にやや駆け足な印象もあったが、1クールでうまくまとめていて終わり良ければ総て良しと言う感じだ。

本編に必ず差し挟まれるOP曲はなんだったのか。

 

・『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続』

 制作会社がブレイズ・ベースからfeel.に変わり、キャラクターデザインも一新されたこともあって第1期とだいぶ画面の印象が違った(すぐ慣れたけど)

ラストは続きが気になる落とし方をしていたが、原作は既刊をだいぶやり切ってしまったようなので、もしさらにアニメ続編があるとしてもだいぶ先かなあ。

 

・『グリザイアの迷宮』、『グリザイアの楽園』

思えば作画や音楽、声優など贅沢なアニメだった。

ゲーム原作をエンディングまでやり通しただけあり前シリーズと合わせて見応えがあった。

 

・『響け!ユーフォニアム

続編および劇場版待機。あまりゆるふわでない部活系アニメ。

『SHIROBAKO』、『アイドルマスター シンデレラガールズ』と並ぶ2015年胃が痛くなるアニメの並びに入れたい。

 

・『旦那が何を言っているかわからない件 2スレ目』

旦那が何を言っているかわからない件 2スレ目 [DVD]

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まさかこれが声優たてかべ和也の遺作になるとは...。

 

・『境界のRINNE

境界のRINNE 1 [DVD]

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2期待機。るーみっくワールド愛好者御用達アニメ。

らんま1/2』のノリのアニメが2015年に新作で、しかもNHKで見られる悦び。

 

 ・『シドニアの騎士 第九惑星戦役』

原作は未読だがファンの受けが非常によかったもよう。

SFアニメとしても今年のCGアニメとしても傑作だった。

ヒロインの中で触手がいちばんかわいいという。 

 

・『プラスティック・メモリーズ』

 ロボット/アンドロイド少女との悲恋ストーリーは好きなのだけれど、SF的にはあまり成功していたとは言い難かった。

動画工房だけによく動いていたし、ラブストーリーとしても中盤はわりと盛り上がりがあっただけになんとももったいない感じ。

 

・『放課後のプレアデス

 最高だった。

 

・『てーきゅう 4期』

 およそ1年3か月ぶりのてーきゅう

各話ひとつひとつの内容がどのようなものだったか正直よく覚えていないのだがたとえ宣伝がメインの目的だったとしても一定にほぼ同質のものを発し続けるのはすごい。

 

・『高宮なすのです!』

 吹き抜ける季節風のようなアニメだった。

 

・『てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう』

 第1期から見ているけどもこれだけシリーズが続いていてもなおてさぐってる感じが抜けないのは果たしてどこまで意図的にやっているのか。

放映中に監督が自ら降板したことでネタのメタレベルおよびライブ感に磨きがかかった。

 

・『ミカグラ学園組曲

 なぜか全編面白く見てしまった。

麻薬的な何かがあるのかもしれない。

 

・『SHOW BY ROCK!!』

 続編待機。

元がゲームアプリとは思えない全方向へ向けられたサンリオからの刺客。

 

・『Fate/stay night [Unlimited Blade Works] 2ndシーズン』

 DEEN版は未見。分割2クールの後半。

真面目にバトルしてる枠。

ZEROを見ていたので自然な流れで見ることができた。